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風の谷〜泰阜村   
デンマーク・ネスヴェズ市 福祉見聞録(2)

21年前 藤田保健衛生大学医学部 リハビリテーション医学教室研究生として多くの障害者に関わっていた時、私は50歳であった。その当時介護保険制度もなく、交通バリアフリー法もなく、障害者等は自宅に閉じ込められ、絶望の淵に沈んでいたという状況下に置かれていた。
 30年前に母校で習った福祉の原理原則「基本的人権」は、まるで絵空事のように見えた。大学病院で命だけは助けられても、重い障害を抱えた身で、その後の人生を如何に生きるべきか、その答えを誰も与えることが不可能に見えた。
 人が生きる意味とは何か、それよりも何よりも、私に何ができるのかを問うた時、知識も技術も、方向性さえ持たずにいることに気付かされ、猛然と母校・日本福祉大学大学院への受験勉強に取り掛かった。奇跡的に入学が叶い、多くの偉大な先生方と出会ったことが今日の「悠々」の事業展開の基礎となった。日本に真の福祉のポリシーが、厳然として生き続けている事を、今回のデンマーク視察・研修のレポートを通して改めて再認識したことを、感謝をこめて綴りたいと思う。 

「デンマーク・ネストヴェズ市 高齢者施策の概要」
 
デンマーク国は人口554万人(2010年)、九州と同じ位の小さな国である。近年、経済の低迷に加え高齢化の進行による高齢者ケアにかかる経費が2倍になるとの予測から、大規模な行政改革を実施した。2007年1月に従来の14のアムト(県)と275のコム―ネ(市)を廃止し、5つのレジオン(region 州) と98のコムーネ(kommune 市)に統廃合。これにより従来は公務員がその人出で対応していた保健・医療・福祉のケアシステムをICT化(情報コミュニケーション)するとともに∩瓦討痢屮廛薀ぅ┘燹廖米値椒曄璽燹砲髻屮吋付き住宅」に転換することで一気に整理統合し、公務員の大幅な人員削減を実施。国の財政再建を果たしたと思われる。この改革にいち早く成功したのが今回の視察・研修先ネストヴェズ市である。

 1)ネストヴェズ市の概要
 面積:681平方キロメーター 半分は市街地、残りは郊外(田園地帯)
 人口:約8万人 高齢化率:16%
 昼間人口の移動:労働者の15000人はコペンハーゲンなど市外へ通勤、8500人が市外から通勤してきている。
 公共交通のインフラが整備(電車、路線バス)され、平坦な地形から自転車の利用も進んでいる。
 義務教育:19小学校区あり、0年性(6歳)〜9年生(15歳)強制的な卒業はなく、必要と判断されればオプションにて10年生もある。
 市立保育所:73の乳児保育所→学童保育(0歳〜12歳)
     ・学童保育には運営費が市から補助される民間委託有り
    ・保育法の枠内でそれぞれ自由な運営方針のもとに実施可能
    ・保育料は市内同額(0歳〜3歳未満時は高額自己負担となる)
 
 
  



 
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