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風の谷〜泰阜村   
  猛暑の夏に悠々のお年寄りが・・・

 この村の村長さんは、村民に向けて毎月村長レポート(天下の名文)を書いている(毎月各戸に配布)。それを村民の多くが楽しみに読んでいるという。私もその一人だ。その中で「高齢者の方が『藤の花のきれいな年は、災害がある』といっていたと聞きました。・・・飯田下伊那ではしばらく大災害がないだけに、心の中では、そろそろかなあ、という不安を持っています。」と村民にもそれとなく災害への備えをうながす。

 最近のこの猛暑と午後にやってくるスコールのようなにわか雨を眺めながら、気候が亜熱帯に変わっていく恐怖を感じる。そしてこの湿度の高い高温の中で働くお年寄りが、つぎつぎと熱中症で倒れていくのを聞くにつけ、クーラーを付けずに部屋で過ごしているお年寄りの身をも思う。

 我が悠々では室温28℃を超えた時点で全館冷房が入る。それでも広々とした部屋の中にいるお年寄りでさえ、体力のない人から弱っていく。悠々でも90代に入られた脳梗塞の既往のあるMさんが、体調を崩し診療所の医師が呼ばれた。家族と施設管理者の私、担当看護師が集まり、今後悠々で最後までお世話をすることに皆が同意した。

 特に診療所医師のS先生が、「悠々は今までに看取りの経験があるし、本人が5年も過ごしたこの場で、家族にも見守られながら最後を送るのが一番幸せだと思う」と言葉を添えられた。

 声掛けには反応するが、一日の殆どを眠って過ごすMさん。最後が近づいたことをスタッフ一同心に感じ、気を引き締めた。全力を尽くしてお世話をすることに一同頷き合った。

 皆がそれとなくお顔を覗きに行く、水分補給に気を付け、できるだけこまめに口に運ぶ。元気だったころ大好きだったと聞くと、スタッフが気がつくままに調達しては口に運ぶ。常駐3人がかりの家族で抱えるようなものである。

 スタッフの心には、Mさんへの愛がむくむくと膨らんでくるのを感じる。

今後何か月続くかわからぬが、Mさんの最後の日々がいつも幸せであるように願っている。

 

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