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風の谷〜泰阜村   
   第9回通常総会を迎えて

 南アルプスに雪の稜線、山里に真っ赤な柿すだれの立ち木の点在、山奥の村道は落ち葉の絨毯・・・美しくすっかり冬の顔をした泰阜の森の、静けさの中に渡り鳥の声が響く。

 11月23日に通常総会を迎えた悠々の理事長、総会資料作成に追われている。昨年は高齢の入居者をつぎつぎとお見送りして、一時入居者が3人になったことが影響し、赤字が膨らんだ。驚くことに10月以降一気に入居者6名が新たに加わることになり悠々は計8人の入居者で今度は少ないスタッフたちから悲鳴が上がる。デイサロン(組合員さんたちの利用のため無料だが・・・)もご利用者が増え来季の経営見通しは行けるとみたが、今期の事業報告と決算報告をまとめていると、生き物(人間もレッキとした生き物)を扱っている自分の経営能力のなさをつくづく思い知らされる。勇を越して正直にありのままを組合員に告げるつもりである。

 だが問題は一つある。今期事業の赤字の主要因が食堂にあることが判明した。今年度の事業収入86万円に対し(利用者が少なかったため・・・)、料理人の給料が年収260万円、仕入れ収入が183万円・・・(山ほどのお野菜の差し入れがあったにもかかわらず)。(悠々食堂、皆を喜ばせたい一心で贅沢したかな〜)、開設当初の様に無給で働く理事長が毎日3度の食事を作るか・・・と心が揺れ動く(出来もしないのに・・・)。

 この理事長75歳(あと数ヶ月で76歳に突入)意欲ばかりがある。調理は好きである(時々うまいと喜ばれることもある)。管理・事務作業よりもずっと、ずーっと好きである。しかしあまりに人手が少なく、それをあちこちカヴァーしていると、一日も休んでいないことに気づく。

使用している従業員は勤務条件に関する様々な規制があって守られているが、経営管理者たるもの、死ぬほど働いても誰からも守られない。過労死してもだれにも文句を言えない(この間コンビニの店長がTVで訴えていた)。組合員からは経営責任を厳しく追及されて総会で棒立ちになったこともあった。

 これで跡継ぎのことを聞かれても、自分でさえ「やめておけ」とアドバイスしそう・・・。

地域交流センター「悠々」の事業は、日本初の試みである。

 「住み慣れた地で、顔見知りの人たちに囲まれて最後まで住み続ける。血のつながりはないけれど、心満たされて最後を迎えることが出来る」そんなことを夢見てこの事業を立ち上げようと思ったのが2004年5月。大学の教員だった(武士の商売とよく言われた)が、もう12年経つ。

 悠々の入居者たちのゆったりと幸せそうな笑顔をみた人はだれもが、「自分たちも最後は、悠々で迎えたい」というのだが、悠々のケアには国の補助のシステムはない。(村からは施設の維持管理費500、600万円を頂いていて、おそらくそれがなかったら、2年目に潰れていたと思う。)貧しい村にこれ以上の負担はかけられない。ケアの量(それも時間という量、質は問わない)ばかりではなく、その質にどのような補助金が可能なのか。貧しい中山間地域の夫を亡くした90歳以上の寡婦たちは、1ヶ月3万円程度の年金(福祉手当)で一人山中に取り残されているのを、安倍総理!ご存知でしょうか。

 

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