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風の谷〜泰阜村  
   「これからは新しい風が吹くよ」に励まされ・・・

 地域交流センター悠々の第9回通常総会は、「どうも潰れるらしい」との前評判の嵐の影響をまともに受け、心配げな顔をした組合員たちが、まるでお通夜の晩のような顔をして席に着いて始まった。ご来賓の皆様も、副村長、村議会議長、福祉課長、県中小企業団体中央会担当者が揃い、これもまたこの赤字経営をどう乗り越えるつもりかと、心配げな顔をして席に着かれていた。

 理事長のあいさつはこんな言葉で始まった。

「思い起こせば、社会福祉方法論の研究者であった私が、地域住民が集まって『住み慣れた地で、顔見知りの人たちに囲まれて最後の日まで暮らしたい』という高齢者たちの願いを形にするために、自分たち村民の手で運営管理するという計画書を、泰阜村村長にプレゼンテーションしてから12年という月日が経ちました。

 ここまでの日々、当初はまだ若かった組合員の皆様がワッセワッセとやってきて、それはそれは賑やかな日々がありました。10年経って80代90代となられた組合員たちは,皆あちこちに故障を抱え病院通いの身を抱えるようになり、悠々のボランティアどころではなくなって悠々は寂しくなりました。当初の村外(都会)のリピーターの方たちも年齢を重ね、泰阜村までの距離の遠さが心身共に重荷になり、「そこまではとても行けない」と言われるようになりました。

 10年という時間がこれほど重いものであるということは、誤算であったと思います。

 この利用者の減少は悠々の経営を直撃し、この1年は見事な赤字となりました。本年度は前期の高額寄付による剰余金で赤字をカヴァできましたが、村民の方々の入居者の増加、食堂利用者の増加をどう工夫するかが課題であると思います。

 これまでは組合員の皆様の運営管理への温かい奉仕と季節のお野菜の寄付、村役場からの補助金援助、役員の皆様の無私の奉仕の賜物をいただいたおかげで、ここまで来ることができました。

 しかしこの危機的状況の最中、ここにきて立て続けに5名の入居者が表れ、天の助けとはこのようなことかと涙を流すほどの安堵をいただきました。悠々に人生を託されたこの大切なお年寄りのために身命をなげうって精進する覚悟をあらたにいたしました。今後とも変わらぬサポートをよろしくお願いいたします。」

 

 帰途に就いた組合員のお一人が動かれ、病に伏している他の組合員に悠々の窮状を伝えられたとのことが聞かれました。そこでは住民たちに悠々のサービスの中身を説明し、悠々の利用を促進するようにお誘いの声掛けをしていただいているようでした。

 これこそ天が動かれ、人々の心の中の愛に火をつけてくださったのだと感じ、心折れた理事長にもう一度やる気を起こす「新しい風が吹く」見えぬ力を感じました。

 悠々のモデルでもあったスウェーデンの「高齢者協同組合」は10年という節目に公的福祉制度(介護保険に似たもの)によって消滅しましたが、過疎山村の地にあって「悠々」はなぜか復活するのですね。

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