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風の谷〜泰阜村   
   理事会顛末

大雨による災害注意情報がしばしば伝えられる今年の異常気象、雨の合間にカナカナ蝉の鳴き声が林の中に響いてハットさせられる。あちこちで初盆を迎える家の話が聞かれる時期だというのに、寒かったり暑かったりで夏が来たという気がしない。

 今年はなぜか道の端や野にニッコウキスゲの花ばかりが目立つ、秋に愛らしい顔をみせる撫子が一輪咲いているのを見つけた。

そして肝心の稲は、棚田で青いままの立ち姿で途方にくれているように映る。不安な日本の、自然の恵みに寄りかかっている過疎山村である。入居者も毎日窓の外を見ては、寒い暑いと着るものがちぐはぐで不安定な様子を見せる。

そのなかで悠々の理事会も創立から今月で128回を迎えた。

 わが悠々の理事会・議事次第の添付資料は常に10枚を超えるものである。その月の具体的なデーターがすべて明らかにされている。それによって理事たちは、否応なく悠々の入居者状況と、それにかかわるスタッフの勤務状況、建物に係る修理状況、開催された事業内容等を把握することになる。11年間ずっとそうしてきた。

 先回の理事会で大きな動きがあった。それは本田にとって夢に見た(待ちに待った)出来事であった。

それは、8月22日に岐阜県白川町から本田に、「地域交流センター悠々」の実践について話に来てほしいという要請が入ったことによるものである。その発端は、白川町で地域交流センターを建ててしまったが、実は具体的な中身をどのようにしたらいいのかわからないということであった。話を聞いて何という金持ちの自治体のすることかと内心びっくり仰天してしまった。

 本田が泰阜村前村長に「地域交流センター泰阜」を作りたいという計画書を提出したのが2004年5月、それは当時大学教員であった本田がスライド原稿を持ち込んで、この計画の必要性、在宅福祉の村泰阜でこそこれを日本に先駆けて作らせてもらいたいと懇願したものであった。それから国土交通省の補助金を得て「地域交流センター悠々」が 建ったのが2008年12月、その前準備として2007年に厚生労働省の補助金を得て泰阜村全住民(82%)を対象に訪問調査を実施、その調査結果を基に具体的な事業計画を立て、開所式を経てスタートしたのが2009年5月である。実に5年の準備期間を必要としたものである。

 人様の前で何とか悠々についてその経緯を話すことが出来そうだと思われるのは10年経ったつい最近である。

白川町では、泰阜村と共同で第二悠々のようなものを手掛けたいと申されるが、そこで理事たちの言。

 理事「えぇ!村との悠々の指定管理者の契約は5年じゃないのか?その続きをやるのか?」

 本田「えぇ!ちょっと待ってください。5年で悠々は終わるのですか?それでは今何のために死に物狂いで私はやっているのですか?5年後には日本の高齢化率はもっと上がり、介護保険の条件はもっと厳しくなることが十分予想されます。今でも要介護三より軽い人、認知症の人、精神障碍者の人は利用できません。子供たちが看てくれる時代はもうとっくに終わっています。皆様方は実際そのことを自分のこととしてどう思っておられるのですか?」

 理事「そ−だよな。子供たちは看てくれんよな。だがこの村じゃ悠々の入居費用15万5千円(消費税は外税)を年金で払える奴は誰もおらんぜ。せいぜい10万円までだな。実際おれは入れんし・・・」

 理事「それには定住自立圏という基金があるらしいです」とHDr.が具体的な「悠々第二次事業案」を提案し、それを村長・副村長に要請しようということになった。

 具体的に悠々を自分たちのものにするために、村民の幾人かが自分たちの自治体の長に要請するという動きに繋がったのである。

 

元理事長さん、命を懸けて頑張ってきてよかったね。

 

コメント

ブログの前段では、いつものように泰阜の山郷の様子が伝わってきて、いろいろ風景を想像しています。昨今の気象状況は変化が大きく、「夏らしさ」がいつ来るのか予測できかねますね。

 悠々のこれまでの流れは、雑駁ではありますが私なりに理解しています。本田さんの多大なご苦労も。

 今回のブログの中で、私には理解しずらいこともありました。例えば、「白川町では、泰阜村と共同で第二悠々のようなものを手掛けたいと申されるが、」とか、理事「それには定住自立圏という基金があるらしいです」とHDr.が具体的な「悠々第二次事業案」を提案し、それを村長・副村長に要請しようということになった。具体的に悠々を自分たちのものにするために、村民の幾人かが自分たちの自治体の長に要請するという動きに繋がったのである。」

 私には理解が難しいのですが、これらの動きが、悠々を今までのようにずっと続けていける、という理解でよろしいのでしょうか?
  • 加藤充子
  • 2019/07/19 3:42 PM
フフフ 加藤さんあなたのご想像通り、全く未来は見えません。でも一歩前に動いた、と言う感じがして嬉しいのです。山が動いた、という感じです。
 死を覚悟して最後まで私の信義を貫こうとしていました。この立ち姿を見ることなしに過疎山村の旧弊は動かないのです。それに絶望しそうな私が居て、1mmだけ動く気配がするという感じです。でも天を信じています。きっと後押ししていただける気がして頑張れるのです。そしてあなたが観ていてくださるから・・・
  • 本田玖美子
  • 2019/07/19 11:49 PM
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