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風の谷〜泰阜村
夏☆彡 オムツ外し作戦

悠々に夏が来た!
 裏山は笹百合の群生地 あと2〜3日もすれば,うす桃色の可憐な花の高貴な薫りで裏山一体が包まれる.
 泰阜村でも知る人ぞ知る秘境の醍醐味がやってくる.
悠々に夏が来て,いよいよ冬から準備していたオムツ外し作戦を決行する.
 91歳の利用者さんたちに,先週からオムツかぶれの気配が始まった.
 寝たきりだったK.K.さんは,入居3ヶ月余でトイレでの排尿・排便が成功!
 オムツを外し涼しいリハビリパンツ+尿取りパット試行を決定!
 このオムツ外し作戦でお二人が諦めていた「普通の暮らしを取り戻す」ことに繋がるか,やってみたいと思う.
1人暮らしをがんばって生きてきた泰阜のお年寄りに,このところ一人二人と訃報が続いている.
   一緒に生きてきた仲間が,こうして歯が抜けるように欠けて行く事で,村全体の元気と人々の生きていく気概が削がれて行くのが見えるようだ.
「悠々に来たい」でも,「長年歯を食いしばって守ってきた家と田畑を自分の手で見捨てられない」という.・・・もう山林はとっくの昔に放棄している・・・
風の谷〜泰阜村
 私が愛してやまない泰阜村のお年寄りと大自然の崩壊を,どのようにしたら食い止められるのか,
 だれか,教えてほしい!!

マンデラ大統領のこんな言葉が見つかった!
   ”We can create hope"
そうだ!"私たちは希望を創り出すことができる”
 ”Yes we can create hope"

風の谷〜泰阜村
 春 泰阜村村長をお迎えして

3月31日夕 「地域交流センター悠々」スタッフと「悠々長屋」住人は,開所以来始めて 泰阜村村長松島貞治氏をお迎えした.
  おかしな事であるが,施設の指定管理者として運営管理を委託されて11ヶ月間,ただの一度も泰阜村の職員ならびに村長と親しく懇談する機会に恵まれなかった. 
  余所者が聞いた事もない理念を掲げてわが村に乗り込んだということで,今になって思えば流言飛語で,村長もわれわれも苦しんだのであろうと思う.
 予想通り,懇談会の始まりは硬い雰囲気が漂い どうなることかと心配であったが,
さすが泰阜村!村長and理事たちは,飲むほど酔うほどに,これまで苦しめられてきた噂の真偽のほどは確かめようもないが,とにかく「そんなことは聞いた事も言ったこともない」ということで,今までのわれわれについて流されていた噂はなかったことにしようとお手打ちになり,参加者はご機嫌で「いい会だった」と笑顔で散会となった.
「そうか」と余所者新参者の理事長は,このことを通して山深い伊那谷に住む顔役たちが,どのようなプロセスを踏んで政事を行うのかについて また一つ学んだ.

 高齢者協同企業組合泰阜の理事長に就任して1年,当初私は泣き虫であった.
毎日,途方にくれ泣きながら泰阜の山の中を彷徨った.
  貧しさの中で死んでいくお年寄りを助ける方法は,唯一「お互いさま」の精神を取り戻すことしかないと,高齢者による高齢者のための協同組合を起こそうと思ったのだった.
 この理念に,国が「まちづくり交付金」を掛け,村長が村民を説得してくれたのであった.
その恩を自らの力のなさ故に裏切ってはならないと,ただそれだけの思いで歯を食いしばった.

  わずかだがその弱虫な私を絶えず励まし支え続けてくれた村民が存在して,今日があると思う.
「高齢者協同企業組合泰阜」ががんばるのに充分な助けは必ずいつも与えられた.
そして昨夜は,海のものとも山の者とも知れぬこの理事長を,辛抱強く見守っていてくださった村長をお迎えできたのであった.
この夜一番嬉しかったこと,
  それは入居者とスタッフが幸せそうな笑顔に包まれていたところを見ていただいたことであった.
ただそれだけを頼りに,泣き虫理事長はがんばれるのだから・・・・-----

風の谷〜泰阜村
 91歳 要介護5 K.Kさんのこと

悠々長屋に入居して11日目のK.Kさんが,「ここに来てよかった」とそっと呟いた.
そのK.Kさんは今朝 自分の手で洗面所で顔を洗った.
 昨日は 箸でおかずを独力で食べた.完食だった.
悠々に来てから 1時間掛けて食事している.
 必ず誰かが一緒に食卓テーブルについて,お茶を飲んだり,おしゃべりをしながら 一緒にいる.
K.Kさんは「ここは大変だ〜.一日中お茶を飲んだり,ご飯食べたり,おしゃべりしていて寝る暇もない」と嬉しそうに笑いながら言う.
 スタッフが移乗介助しながら「よいしょ」と掛け声をかけると,「どっこいしょ」と合いの手が入り,私たちは大笑いする.
今までの施設では,週2回の入浴時にしか着替えをしなかったので,ほんの少しの着替えがあれば充分だったようだが,
 悠々では毎日「地域交流センター」で顔見知りに出会うので,着たきりすずめというわけにはいかなくて,おしゃれな普段着を息子たちに買ってもらった.
 今日はどれを着ようかと,毎日相談して決めている.
  暑さ寒さやお出かけ先にあわせ,いろいろな服をコーディネートする.
食事も以前はケアスタッフの都合に合わせて片付けられているのでは,と想像するしかない事ではあるが,

 悠々では本当に働くわれわれと同じ量を,自力で殆ど完食している.
来所当初は,両腕も胸元に硬くクロス状に組み合わせられ,両足もエックス脚となって固まっていたが,パーキンソン症候群の治療を始めて2,3日で,次々と手足が自由に動き出し,口も自分の意思で開閉自由になった.

 円背の背筋は伸び,顔を上げ食卓に配膳されたお皿に箸が伸びるようになった.
 パーキンソン病の末期は呼吸困難となって苦しんで死ぬことが多いと聞けば聞くほど,21世紀のこの世にあって,こんな簡単な医療が届かなかったことに,身震いを覚える.
 お二人とも91歳と高齢だが,I.MさんやK.Kさんとの毎日の生活は本当に愉快でたまらない.

お二人ともとても聡明な方々で,冗談が掛け合い漫才のようで,私たちを笑わせている.どっちがケアを受けているのかわからない.
 こんな幸せってあるのだろうか,こんなに幸せでいいのだろうか. この困難な時期にあって,悠々にこのお二人の老人を授かったことは奇跡としか言いようがない.
 心から天の配慮に感謝!いたします.
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風の谷〜泰阜村
 ボランティア論再考

過日 
長野県T市で活躍される市民ボランティアグループ18名の視察研修をお受けし,私たちは「ボランティアとは何か」について学んだ.
 通常よく聞く市民ボランティア活動といえば、近隣のちょっとしたお手伝いを想像する.
たとえば,送迎,独居老人の話し相手,施設慰問,公共施設でお花を活けるetc
 それはまた安全、軽作業、軽い責任、期間限定等の条件で守られていたりする.
その結果,ボランティアで得られる最も大切な充実感が得られないままでいることが多いのではないかと思う.
 ではこの泰阜村で必要とされるボランティアは何かというと,冬の玄関から道路までの雪かきだったり,屋敷の周りの草刈りや用水路の清掃管理,日常の買い物,安否確認,病院への送迎だったりする.
 どれもこれも力仕事で,自分の家の管理をしながら他所の家の面倒を見るなどと言うことは,存所そこらの善意では続かない.
 この村を春の盛りに訪れると,感動する桜並木がある.

この桜を管理している桜守りたちは,冬の雪の中,1本1本の桜を見回りながら,枝打ちしたり肥料をやったりして桜並木を守っている.
夏には泰阜村に1歩足を踏み入れると,例年マリーゴールドの鮮やかな色合いの花に迎えられ,感動する.
 有名な観光地ではないから観光客がどっと来るわけでもなく,誰に見られるわけでもないけれど,この泰阜村の村民が花を愛していることが確実に伝わってくる.
 キリスト教や仏教などの確固とした宗教心に裏打ちされているわけではないけれど,ここには山深い村に生きるもの同士,互いに助け合うこと,支えあうこととは何かを知っている人々が住んでいる.
ボランティアって何だろうか.
 私は,ここ悠々の里に暮らしてみて,それが「ともに支えあいながら共に生きる事」だとあらためて知った.

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風の谷〜泰阜村
 春の雪

伊那谷の泰阜村に降る雪は 重くシャーベットのように湿っている.
 薪小屋に積まれた残り少なくなった薪を心配しながら,春になったら、○○で摘み草をしようね. プランターに花を植えようね.
 庭の隅を耕して野菜を植えよう・・・と,入居者と一緒に春の計画に余念がない.
I さん91 歳(要介護2)が入居して40日が経った.
 長い間独居だった I さんとの暮らしは 本当に楽しい!
 40日前は紙オムツと尿取りパットを,朝夕2回ヘルパーさんに取り替えて貰っていたのに,この1週間殆ど自力でシャワートイレを使いこなしている(歩行器歩行).気が向くと,悠々の交流サロンに出入りして,
「面白そうな話に私も入れてもらおうと出てきたのに,もう帰るのかい?」と訪問者を引き止めたりしている.
突然とっとと自室から出てきたので,「何か御用でしたか」と聞くと,
「電話がなっていたので、電話番ぐらいしようかと思って」とか,「カーテンでも引こうかと思ったのよ」といって、

 私たちの度肝を抜いている.
入居当初は,「I さん、おトイレはどうですか」と声かけするスタッフに,
 「この人は顔を見るとトイレトイレと言う,私はトイレばあさんじゃない!」と言ったとか・・・
私たちはこれを機会に深く反省し,トイレ誘導をしないことにした.
そのかわり,理事長はトイレ誘導したくなる理由について説明した.
 「検査の結果 I さんには尿路感染があって,お尻を清潔に保つことが必要だと先生からご指導を受けたの.そのためにお茶をたくさん飲んで,おしっこをたくさん出してお尻を清潔にしておくために神経質になっていたの.十分な説明をしないで勝手におトイレ介助をしようとしていた事を許してくださいね.もし I さんさえよかったら,私たちにも手助けさせてください.」
 それからIさんは「わかりました.よろしくお願いします」と 納得して私たちの介助を受け入れるようになった.
 1週間も立たないうちに I さんは,前述のようにトイレに自分で行くようになり,尿意・便意が復活した.
 かつてこの I さんは,大勢の使用人に取り囲まれて育ったのだと聞いた.誇り高い I さんを授かって,私たちは本当のケアとは何かを学んでいるような気がする.

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