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風の谷泰阜村から〜狩場仙人との出会い

先週末 泰阜村の狩場仙人からお招きを受けた



父親の代からプロの猟師だったといわれる 鋭い眼光が特徴のM氏は

全身無駄なところは何一つないという表現がピッタリの ばねのような筋肉と骨格とを具えていた



6畳一間の離れに通された

部屋の真ん中にでんと構た囲炉裏には 真っ赤に熾った炭火

少し開けられた障子窓からは 秋の渓谷が広がっている



囲炉裏端の周りを取り囲む白壁には

 M氏の父親が使っていた 鉞や名前は知らないが狩の道具が一面に飾ってある

 りっぱな角をもった鹿の骸骨も・・・・



これに続くもてなしの数々は もちろん山の珍味尽くし

中でも 大スズメバチ(体長4センチはありそうな)の蜂の子は

ほんのり甘く 芳醇なチーズのような舌触りで 非売品なのでめったに口に入らないという

マツタケ酒を舌でコロコロと味わい、茸三昧に舌鼓を打ちながら

野山を駆け回って年に3ヶ月だけ解禁になるという狩の話を堪能した



そのM氏があるときから、プロとしての猟師を止めたのだという

「何故か?」と問と



「何十年もともに猟をし誰よりも大切に思っていた仲間をお金のために失ったからだ」と言う

「お金で失った仲間は いかなることをしても もう元には戻らない。取り返しのつかないことをした」と

それ以来 とった獲物は いかなるものもお金では 売らないということだった



そのM氏に なぜ私たちのようなものがこのようなお招きを頂いたのか?と問と

「会った一瞬間で 何か自分の生き方に相通ずるようなものを ピンと感じた」と言われた



 M氏のここまで潔く生きる姿に感銘を受けた私たちは

 M氏とその奥様とその座に同席した5人で 義兄弟の杯を交わしてしまった



 泰阜村渓谷に立つ庵での 秋雨が降りしきる夜の 夢のような一刻であった





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風の谷泰阜〜つるべ落としの日暮れに

泰阜の秋の夕日が

 あたり一面の空と雲を 真っ赤に染めて

谷を挟んだ対岸の幾重にも重なる暗い山陰に

 ストンと落ちる



大自然の営みの

 厳粛な一瞬にことばを失う 子犬と私



泰阜村に夫が身を落ち着け

 私が過去の全ての仕事を引き払って

 本当の泰阜村の生活が始まった



取り入れがすっかり終わった山里は

 なぜか シンと静まり返っている

だれも拾うう事のない 山胡桃をひろいながら

 今宵の夕食は 五平餅でも焼こうか と思う

風の谷泰阜 〜山里への訪問者たちのこと

泰阜村は、介護保険が始まる10年以上も前から在宅福祉に力を入れていた村で知られている。

村には毎年のようにいろんな大学の調査や、TVの取材や新聞の取材が村を訪れていて、

「調査にご協力を」というと、「また調査か、一体同じことを何回聞いたら気が済むのかね〜」と言われる。



しかし今回の調査は今までとは恐らくその規模や調査の中身が桁外れに違っていたらしく、

調査用紙が配布されてその中身を目にしたとたん、

 「なんでこんな調査をやるんだ!調査の目的は何だ!」

という村民からの激しい反応が役場に寄せられ、8月末の2〜3日は役場職員が

その対応に疲労困憊したという事態が起こった。



とりわけ暑かった平成19年の泰阜村の夏、泰阜村に何かが起こった!



さる8月18日の調査員研修会に始まって、8月27日から9月8日までの訪問調査期間の間、

愛知県東海市、長野市、群馬県高崎市の大学、専門学校から

総勢40名ちかくの学生と教員が、聞き取り調査のため

泰阜村全村民の一軒一軒のお宅を訪問した。



全国でも初めての試み・・・であろうと思われる、

 「泰阜村生活満足度調査」の訪問ききとり調査である。

これは全村民(0歳〜5歳を除く)から、それぞれの世代ごとに

泰阜村の暮らしの中で実際に感じている要望やご意見を伺うというものである。



この調査には、泰阜村しかできないであろうという「助っ人」のご協力があった。

これが他のどこの自治体でも実現不可能ではないかと思われるできごとである。

 その一つは、泰阜村始まって以来という猛暑の中を、

 村民の有志のお年寄りたちが自分たちの車を走らせて、

 村中の一軒一軒のお宅に、「よろしく頼む」という一声とともに

 学生たちを送り届けるという大事業を担ってくれたのである。

 その上にこれがまたまた予算がないので日当は殆ど無償である!



村人は、顔見知りの村民が連れてきた若い学生調査員に心を開くのに

 あまり時間を必要としなかった。

学生たちは、山ほどの新鮮な野菜、甘いお茶菓子等を抱えて戻ってきた。

 最後には地酒を2本抱えて帰ってきた学生も現れる始末、

 一体どのような訪問調査が展開されたことであろうか。



学生たちは「泰阜村のお年寄りや子供たちや、働く世代の人たちが、みんな真剣に生きていること、

村の生活に満足していることが素晴らしい」と感動していた。

そしてみんな、泰阜村とそこに住む村人のことが大好きになった。

「自分の第二のふるさとです。また帰って来たいです。」といってくれた。



学生たちは慰労会の席上、このような勉強の機会を与えてくれた村と村長に感謝し、村長を胴上げした!



9月8日に調査本部が撤収され学生たちが去ると、

 泰阜村の暑い夏が過ぎ去り本格的な秋がやってきていた。



泰阜の山里に赤とんぼが舞い、秋の虫たちの大合奏が響いている。

 ススキの穂波が揺れ、萩、おみなえし、桔梗、撫子、水引などの秋の花が咲き乱れている。



稲刈りが終われば、秋祭りはもうすぐそこだ。



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風の谷泰阜から ~秋の気配

旧盆を挟んで泰阜村に記録的な猛暑が続いた.

 隣村の南信濃町では40.2度を記録した.

 全く何ということだ.

 

これまで泰阜村のお年寄りの住まいには

 クーラーなどないのがあたり前だった.

 泰阜村が30度を超える日は年に1〜2回だったと言う.

 数年前までは、

  夜窓を閉めて寝ないと、明け方肌寒さで目が覚めたものだった.


昨日から今日の昼まで降り続いた雨で

 そんな泰阜村に、一斉に秋がやってきた.

 すすきの穂が風になびき

 萩の花がこぼれんばかり


 山陰の道端の緑の合間に

 桔梗、女郎花がのぞいている


 見上げれば、空いっぱいにいわし雲のひろがり

 夕暮れの谷に カナカナ カナと蜩の声

 今はまだ ほんのうす赤色の赤とんぼの小さな群が

 山の段々畑の上に 舞い始めた


 泰阜村に やっと秋がやってきた

 

 日本のふるさとの原風景が帰ってきた


 私は 大きな安堵のため息を一つ ついた


 

 


 


風の谷泰阜
〜沖縄の8月 沖縄の戦後について

亜熱帯の島・沖縄は、伝統的な祭り 『エイサー踊り』で本格的な夏色に染まるような気がする。

 このイベントに参加すると見受けられる若者たちの嬌声で、

 沖縄行きの機内はまことに賑やかだった。



例年であれば、紺碧の空とコバルトブルーの海が私たちを迎えてくれたはずが、

 大型台風の襲来で、灰色の雲と暗い色をした海が目の前に広がっていて、

 少し不思議な感じがした。



私たちの2回目になる沖縄・ガマ慰霊の旅は、

 台風の余波で例年よりもいっそう蒸し暑さを増し、

 人柱の形をしたやぶ蚊の大群や、ハブとの遭遇の危険をはらみながら無事に終わった。



8月6日と8月9日の「ヒロシマ・ナガサキ」の平和記念行事が新聞の見出しに踊る同じ日本で、

 沖縄における地上戦の凄まじさについて語られることの小ささに、

 何か背筋の寒くなるような思いを 今年も体験した。



「ヒロシマ・ナガサキ」の被爆者たちの苦しみと、

 沖縄の二十数万と言われる戦死傷者たちの、何がこの違いを生んでいるのか、

 残されたガマの漆黒の闇の中で 目には見えぬが 確かにその気配を感じる魂たちに

 手を合わせながら、必死に自問した。



「無知は罪です」は瀬戸内寂照さんの言葉



私は 「6月23日」という日が 

 沖縄守備軍司令官の自決で、組織的戦闘終結の日として

 沖縄中のお年寄りが 『魂魄の塔』 の前に集い

 庭に咲く花を携え それぞれの思いを抱え 静かに祈る日であることを 

 知らなかった。



『魂魄の塔』こそ

 沖縄の非戦闘員であった こどもやお年寄りや、幼子を抱えた母たちが

 軍によってガマを追い出され、 隠れようもなく逃げ惑って殺された挙句、

 戦後 葬ることを禁じられ

 野原に転がっているそれらの遺骨を ブルドーザーで 掻き散らされようとしたとき

 勇気ある住民たちによって 集められ

 塚として 祭られていることを 知らなかった。



有名な『ひめゆりの塔』の すぐ近くにあって

 観光地とは程遠い 『魂魄の塔』 の美しさよ!



戦後の日本の繁栄が

 これらの沖縄の人々の犠牲の上にあることを

 私は 知らなかった。



今もなお、米国統治27年間を 日本人とは認めてもらえず

 年金は27年間の空白を保証しない。



こんなことが許されていいのか!



私は泣きながら

 心のそこから 沖縄の全ての人々に お詫びしたい!



私が これまで あなた方の苦しみについて 何一つ知らなかったことを

 許してください!



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