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風の谷〜泰阜村    
    悠々の風景〜「生活リハビリ教室」に風が吹く

 秋の彼岸が近づいて、里山にススキの穂がゆれ街道沿いのコスモスが美しく彩を添えると、わが村の秋の訪れを感じる。しかしその密やかな喜びの一方で、次々と襲い掛かる台風に怯えながらも被災地の惨状をTVで見つめながら、次は自分の番かもしれないと、避難場所やその土砂崩れの危険個所の可能性などを語るお年寄りの話に耳を傾ける。

 悠々では、今日第6回を迎える「生活リハビリ教室」に口コミ参加者があちこちから一人二人と増え始めた。最初は理事のリハビリ医師の声掛けに答えて、悠々の周りのご近所さんたちの月1回の「体の心配と認知症への心配」に答える形での集まりであった。

「生活リハビリ教室」では、まずH先生から診察のあとに「養生のお話し」コーナーがある。これまでは「腰痛の養生・自分でできるストレッチ体操」、「夜中に足がつる時のほぐし方」、「体のツボへの爪もみ養生」等々、病院では相手にもされない山国のお年寄りの悩みに応えて、みんなで一緒に練習をする。その間に日本でも指折りの義肢装具士の資格を持つ理学療法士さんによるリハビリ評価と、五十肩に効く「アイロン体操」や、年季の入った脳卒中の方への装具、補装具のアドバイスやノルディックウォーキングの指導や、医師と一緒に頚椎症による四肢麻痺の方への四輪駆動電動カートの乗車評価と指導等々、一人一人にあった手当てをして下さることが評判で、かなり広い範囲での参加者が増えた。もちろん悠々得意の無料診療の医療・生活相談である。「月に1回のその日が楽しみで待ち遠しい」という声も聞かれるほどで、嬉しいことである。

 参加費はワンコイン(500円)での悠々ランチ代である。私たち悠々スタッフは1週間ぐらい前から、今度はどんなご馳走を作ってお年寄りをびっくりさせたり、「美味しい!」と言う声とその笑顔見たさに知恵を絞る。

 その成果もあって、悠々食堂に平日や土日にご近所さんを誘って悠々ランチを食べにくるお年寄りがちらほら見えるようになった。

また、お体が不自由になったり、昼間独居になるお年寄りが朝夕の送迎付きで、朝9時〜3時のお茶の後まで悠々で過ごすようになった。理由は昼間働きに出かけて留守の間、転倒や急な発作が心配なのと昼食でバランスの取れた悠々ランチが食べられることである。家族は安心して悠々に昼間の健康管理や見守りをしてもらえ、本人も家でベッドでTVをみるだけの生活より楽しいということで進んで悠々にやってくる。これももちろんワンコイン(500円)の悠々ランチ代のみである。ちなみに送迎付きだが送迎代は無料。時々誰かが置いていった特大の手招き猫貯金箱に、チヤリンと音がして心ばかりの(と本人たちが言う)寄付金が入れられる。

 今はお二人のお年寄りの自主訓練の場としてリハビリ(ロビーや芝生の庭での歩行訓練)に利用されている。・・・何と効果が上がっている。四肢麻痺が改善してきた。がんの治療中のリハビリも効果がありそう。嬉しいことである。

 悠々を開所して9年目に入った。当初の目的が少しづつ見える形になってきた。家族に強制されてではなく、自ら望んでお年寄りが自宅で安心して暮らし続けるために、手助けをしたい。その願いが形になってきた。長いようで短い年月である。

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